インターネットの直し方(ループ編)
ネットワーク殺すにゃ刃物はいらぬ。LANケーブル一本あればいい。
年末の大掃除の時期になるとアチコチでループ障害が発生して走らされるわけなんですが・・・
どうも人間は余っているLANケーブルがあるとハブに差したくなるようで。
なんでそのままにしておいてくれないかなぁと常々思う次第であります。
LANループとは
色々な条件がありますが一番分かりやすいのがひとつのハブで一本のLANケーブルの両端がさしてある状態。
通常LANケーブルは一方がハブにささっていたらもう一方はPCにささっているもの。
このPCにささるはずの一方がまたハブにささっているとLAN内をながれるパケットがグルグル回りしてどんどん増幅されてそれがネットワーク全体に波及してついにはネットワーク全体がグルグル回りのパケットでいっぱいになってネットワークが使えなくなってしまうと言うもの。
直すにはループしているLANケーブルを抜くしかないのだが、膨大なフロアや数々の机の間のハブからこのループしている場所を確定するのは大変なのである。
一番効率が良くて早く確定できるのは、コアハブで全部のLANケーブルを一旦抜いてから一本一本さしていって、どのLANケーブルをさしたらループ状態になるかを判別してさらにそのLANケーブルの先でまた同じ事を繰り返すと言う人力に頼るしかないのである。
もちろん全部のネットワーク機器が同一メーカーで統一してあってネットワーク監視ができているならすぐにループ箇所を教えてくれるのだが・・・
そんなユーザーばかりだったら苦労しませんって
そもそも最初にネットワーク機器を選定するときにポリシーが無いから
「とにかく安く」って言われるとまず最初に省かれるのがループ監視機能
ハブなんてピンからキリまであるので安いハブを選べばどんどん安くネットワークがまがりなりにも構築できてしまう。
相見積なんてとられた日にゃ家電屋で売っているハブがコアハブとして鎮座しているなんてこともあります。
システム担当者が見積もり取っても決定権は総務や財務にあるとネットワークの安定性なんて目に見えないものより価格重視になるのでどうしてもそうなりがち。
それに見積もり提出先が総務だったりしたらそれこそ価格第一になってしまう。
「安いハブで壊れたら買い替えたほうが得だ」なんて言うポリシー持たれてもこまるんですが、
その買い換えるまでの間会社のネットワークが使えなくなるんですよ。
そう言っても「その時はその時だー」とか言うのに、いざネットワークダウンすると「大至急直してくれぇぇぇぇ!!」って電話かかってくるんですが・・・
で、LANループでネットワークダウンして直した後に全ネットワーク機器をループ防止機能付きのハブに取り替える見積もりだしても、別にLANが早くなってその会社の利益が上がるわけでもないので、そんな買い替え予算はまず通らない。
喉元過ぎれば熱さを忘れる
とはまさにこの事。
一週間もすれば買い替えの見積もりの存在さえ忘れられて
逆にLANループ修理の請求書に「なんでこんなに高いの?LANケーブル抜いただけでしょ」とか言われる始末・・・
あんたネットワークダウンしている最中は社員からの「業務ができん!」の突き上げに真っ青になって「どうしよう、どうしよう」って言ってオロオロしてたじゃないですか・・・
まぁループ防止機能付きのハブに買い替えてもループの仕方によっては避けられないループってのもあるんですが、それでも被害を最小限に保てるはずです。
そもそもLANケーブルをプスッとさすだけでネットワークに障害が波及するとは誰も想像できないようで基本的に人的要因によって発生するんですが、人的要因によって発生したものは人的努力で取り除いていくしかないと思う今日此の頃です。
頼む!刺さっていないLANケーブルはそのままにしておいて!